定年退職される場合、多くの方は定年となる誕生日の月の末日まで働かれて
退職されますが、定年後も「健康で元気なうちは、再就職して働きたい」
と思わているかも知れませんが、再就職をご希望される場合には退職される
時期を再考していただけますでしょうか?
今までのキャリア(スキル)を使って再就職される場合と、そうでない場合
では再就職までに時間を要することがあります。
失業手当の申請を行う時に「退職される日」が重要なってきます。
退職される時期に応じて受け取れる失業給付の額が変わってきます。
退職後は、「少しゆっくりして・・それから」と考えている場合は、
64歳11か月まで働いて退職を選択されると失業給付(基本手当)の給付日数が
最大150日受け取ることが可能となります。
65歳で退職されると50日分となります。
基本手当の日額が5,000円だった場合には50万円の差になります。
ただし、1カ月前に退職されるのでその月分の収入が無くなることと失業給付
までの期間(約3カ月)を要することに注意して下さい。
退職時期は、多面的な検討が必要になります。
そして大切な問題が、年金の受給開始年齢になります。
60歳以降も65歳以降も「働けるうちは働こう」とお考えの場合、収入金額に
よっては、年金の受給金額がカットされる場合があります。
65歳からの受給としてしまった後に「やっぱり66歳からに」とはなりません。
「まだ良くわからないので」といわれる場合には、65歳以降1カ月の繰り下げ
を行うと0.7%の増額になります。年金が必要な時期まで繰り下げも検討されては
いかがででしょうか。70歳まで繰り下げると42%の増額となります。
2022年4月からは75歳まで繰り下げることができるようになり、
84%の増額となります。